about
philosophy
※写真:LOUISIANA MUSEUM OF MODERN ARTの壁面に映る木漏れ日
幼少期を過ごした北海道では、冬に表れる白一色の雪原に光が差し込み、チラチラとした微細なアンジュレーションが広がっていた。
留学時代を過ごしたデンマークでは、レンガ下地プラスター薄塗りの壁面に陽光があたり、うっすらとした陰影とともに現象的な情景が展開していた。
こうした風景や情景は、差し込む光とそれを受けとめる素材と空間のレンジとしてのスケール感との調和の上に成立する。そして、それらの総体として不均質な建築がつくられる。
不均質な建築は、環境の微細な変化を表象することにより、人間の知覚を覚醒し、hygge(ヒュッゲ)な空間をつくりだす。hyggeとはデンマーク語で、他の言語では言い表せない意味を持つと言われる。柔らかな光で満たされた空間の中で、気の合う友人や家族と語り合うなかで実感される快適さのこと。
不均質な建築の先にあるhyggeな空間は、「生きる」ことへの静かな実感を与える。
hygge design labでは、こうした空間を感覚的なdesignと論理的なlabolatoryの両側面から思考し、実現していく。
Profile
脇坂圭一|Keiichi Wakisaka
主宰・一級建築士・博士(工学)
脇坂 圭一 Keiichi Wakisaka /1971年北海道生まれ。小樽、札幌で育つ/1995年東北大学工学部資源工学科卒業/1997年建築学科卒業/建築設計事務所勤務/2005-06年オーフス建築大学留学(デンマーク政府奨学金)/JDS architects(コペンハーゲン)/2008年東北大学大学院博士課程修了(阿部仁史研究室),博士(工学)/同年脇坂圭一アーキテクツ設立(ヒュッゲ・デザイン・ラボに改組)/2011~2016年 名古屋大学施設計画推進室准教授/2016年~静岡理工科大学教授/受賞・作品に2015年日本建築学会賞(業績)「名古屋大学キャンパスマネジメントによる創造的再生」(共同)/2016年中部建築賞「ソトマで育てる、ソトマでつながる」ほか/著書に「窓から建築を考える」彰国社,2014(分担執筆)
1971年 | 北海道札幌市生まれ、幼少期を小樽で過ごす |
1990年 | 北海道札幌西高校 卒業 |
1995年 | 東北大学工学部資源工学科 卒業 |
初めての建築旅行で欧州を放浪する。ルートは、ローマ→ベネツィア→ミラノ→ニース→バルセロナ→パリ | |
2回目の建築旅行でインドを放浪する。ルートは、カルカッタ→バラナシ→デリー→アーマダバード→→エローラ・アジャンダ→ボンベイ | |
1997年 | 同大学建築学科 卒業 |
同年- | 建築設計事務所 勤務 |
2003年 | カリンが生まれる。アイヌ語から命名する。 |
2005年 | 東北大学大学院博士課程前期 修了(阿部仁史研究室) 修士(工学) |
2005-06年 | デンマーク・オーフス建築大学留学(デンマーク政府奨学金留学生) |
設計課題で調査に行く。ルートはオーフス→コペンハーゲン→アテネ→レスボス島→ミティリニ(トルコ)→レスボス島→アテネ→コペンハーゲン→オーフス | |
クリスマス休みに建築旅行に行く。ルートはオーフス→コペンハーゲン→ストックホルム→オスロ→リレハンメル→オスロ→コペンハーゲン→オーフス | |
博論調査に行く。オーフス→コペンハーゲン→アムステルダム→ユトレヒト→ロッテルダム→ブリュッセル→リール→パリ→コペンハーゲン→オーフス | |
設計課題で調査に行く。オーフス→ロンドン→ジブラルタル→タンジール(モロッコ)→ジブラルタル→ロンドン→オーフス | |
2006年 | JDS architects(copenhagen) |
コペンハーゲンに住む。建築旅行に行く。コペンハーゲン→バーゼル→チューリッヒ→ブレゲンツ→チューリッヒ→デッサウ→ベルリン→コペンハーゲン | |
同年 | 東北大学キャンパス計画室リサーチ・アシスタント(RA) |
2008年 | ミイナが生まれる。アイヌ語から命名する。 |
同年 | 東北大学大学院博士課程後期修了 博士(工学) |
同年 | 東北工業大学ライフデザイン学部兼任講師 |
同年- |
一級建築士事務所脇坂圭一アーキテクツ設立(ヒュッゲ・デザイン・ラボに改組) |
2011-16年 | 名古屋大学施設計画推進室(現 施設・環境計画推進室) 准教授 |
2012年 | ISAIAにて韓国に学会発表に行く。名古屋→ソウル→テグ→ソウル→名古屋 |
2016年- | 静岡理工科大学 建築学科設置準備室 教授 |
大林財団研究助成の調査にてシドニー、コペンハーゲン、マヨルカ島、クウェート、オックスフォードほかを訪問予定(したい) | |
同年 | 名城大学 非常勤講師 |
所属学会等
日本建築学会 建築計画委員会、設計計画評価小委員会、設計方法小委員会 委員
北欧建築・デザイン協会 会員
資格
一級建築士 国土交通大臣 第 325817 号
Award
2001年 |
白石市デイサービスセンター本町プロポーザル 最優秀(東北設計計画研究所にて担当)(審査員:小嶋一浩・塚本由晴・手塚貴晴) |
2006年 |
“ZARAGOZA DIGITAL MILE”、コンペティション(スペイン、サラゴサ) 2等(Julien De Smedt/JDSアーキテクツにて担当) |
2007年 |
イシカワステーツ住宅コンペ 優秀賞 『ニイガタ SNOW CRYSTAL』(審査員:吉田研介,諸角敬,諸角敬,岸本和彦) |
2010年 | 日本建築学会 第30 回東北建築賞(研究奨励賞) |
2011年 |
グッドデザイン賞(NPOによるまちづくり活動部門)『多賀城政庁跡・南門政庁間道路の植栽』(NPOゲートシティ多賀城代表として) |
2013年 | 未来の風景をつくる 最優秀賞,『ソトマで育てる/ソトマでつながる』(名古屋大学脇坂圭一研究室として)(審査員:五十嵐太郎, 原田真宏, 藤村龍至, 間宮晨一千) |
2015年 | 日本建築学会賞(業績)『名古屋大学キャンパスマネジメントによる創造的再生』(名古屋大学施設・環境計画推進室、環境学研究科奥宮研究室、施設管理部による共同受賞) |
2015年 | 2015年度 日本建築学会大会(関東) 建築デザイン発表会 顕彰,『ソトマで育てる、ソトマでつながる』(講評者:塚本由晴)(脇坂圭一・斉川尚樹・服部奨馬・丹羽麻衣子・蒲健太朗・小野竜也) |
2015年 | CAS-Net JAPAN 第1回サステイナブルキャンパス賞 第2部門 大学運営部門 奨励賞『「名古屋大学キャンパス・ユニバーサルデザイン・ガイドライン2015」の発行』(施設・環境計画推進室にて担当) |
2015年 | (公社)愛知県建築士事務所協会津島支部コンペ 津島型町家の住宅モデルプラン「代謝する立体格子の風景」 佳作(審査員:難波和彦・朝岡市郎・浅野聡・生田京子・清水裕之・日比一昭) |
Access
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宮城・多賀城スタジオ
〒985-0863 宮城県多賀城市東田中2丁目40-26-201