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名古屋大学 減災館
【名古屋大学施設・環境計画推進室にて基本計画・設計監修・コミッショニングを担当】2012.1-2014.02/実施設計:日建設計/RC造+免震構造/2897㎡/5階/名古屋市/新建築2017.4掲載
平時と非常時、ふたつの役割
減災館は、平時は防災・減災に関する先端研究、防災啓発・人材育成の施設であり、非常時は地域を守る災害対応施設となる。1階は耐震や免震に関する体感型学習やセミナーが行える減災ギャラリーであり、2階は防災・減災関連メディアの蓄積・公開を行うライブラリー、3、4階は研究の場となっている。
非常時は1階は行政やマスメディアに開放し、2階は災害対策本部に。3、4階は全国の研究者を受け入れる被害調査拠点となる。
建物機能より、必然的に免震機能が採用され、基礎階と屋上階実験室の免震による弾性免震構造とした。3種類の免震部材(天然ゴム系積層ゴム系アイソレーター、オイルダンパー、直動ころがり支承)を採用し、最大クラスの南海トラフ巨大地震にも耐えられる安全性を持たせている。地震の学習の場であり、災害時は人を守るための拠点になる。そういった社会性を備えた施設である。