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仙台市急患センター

【東北設計計画研究所にて担当】
1998.11-2001.5/日本建築学会 東北支部東北建築作品集2002,pp.36-37掲載/RC造(免震構造)/B1+6階/[延べ床面積]6993m2/仙台市

平時の休日・夜間診療および非常時の防災拠点機能を担う「仙台市急患センター」(1・2・5)と、事務所機能としての「仙台市医師会館」(3・4階)との合築施設である。

国道(東側)と市道(西側)に挟まれた敷地を活かし、混乱する街路状況を想定し、非常時にどちらのルートからも車両の進入を受け入れるアプローチ計画とし、緊急治療、負傷者収容、支援物資の搬入といった複数の出入口を設けた。平時の夜間診療は内科・外科・小児科の3診、休日診療は整形外科・眼科・耳鼻咽喉科・産婦人科を加えた7診となり、診察ブースは日によって異なる。診療体制の変動に対応させて、処置室、点滴室など、看護職員の集中作業領域を中心にブースを分散している。非常時にはスタッフゾーンを応急処置スペースに転用することを想定した。2階ホールは移動観覧席を設け、平土間形式にも対応させることで、非常時に平土間スペースが緊急救護所、仮設ベッドスペースとして機能するようにした。地震発生直後の迅速な初期活動と医療・情報機能の確保のために、地階と上層階の間に免震層を設ける地上階免震を採用し、積層ゴム34基と滑り支障34基を設置した。